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冷却塔(クーリングタワー)の冷却水・循環水処理 orange_bar

最悪の悪循環のモデルケース


ここでは、私たちが経験した「最悪の悪循環」が発生していた「某大型ショッピングモール」のケースをご紹介いたします。

設置されている機器は、某大手水処理会社の「電気伝導自動管理装置」と「自動薬剤注入装置」。

水の硬度が上がってきたら(汚れてきたら)、自動で新しい水を補給し、汚れた水を薄めてオーバーブロー管から排水。そして、自動で液体の
「有機スケール防止剤」と「殺菌剤」が添加される。ごく一般的な設備・機器が設置。

このクーリングタワーは、比較的浅型でタワー内部のキャットウォークから1cm程度下に「オーバーブロー管」があり、常に給水管からタワーに「給水」され、常にオーバーブロー管より「排水」されていました。

冷却水の伝導度を計測しても350μS/cm 程度しか上がりません。(約2.5倍濃縮程度)。オーバーブロー管までの高さが、わずかしかないのもあり、何週間たっても、これ以上は「電気伝導度」は上がりません。 (汚れる前に排水)


上の写真は、クーリングタワー内部の「オーバーブロー管」。

稼働中の水位の高さがキャットウォークの下、わずか1cm程度の位置に設置されておりました。

比較的、浅型で冷却水の循環速度が速いタイプのタワーですが、ボールタップの「角度」の微調整が行われていなかったため、 循環が止まっていても、常に「給水」、オーバーブロー管から常に「排水(強制ブロー)」されておりました。従って、 水の濃縮は(電気伝導度)何週間経過しても350μS/cm程度しか上がりません。

つまり、「スケール障害が極めて起こりにくい冷却塔」と「稼働条件」と言えます。それでは、なぜ、常に「給水・排水」を繰り返しているのか? 一日にどれだけ膨大な水がロスされていたのか?


確認できるのは、このタワーには、とてつもなく大量の「スケール」「バクテリア類」「土」「砂」「藻類」「虫」考えられる全ての障害物 (鉱物・生物)が発生していたと言う事です。当然、ほとんど外気(風)が入らず、常にタワー上部の全てのファンは「フル稼働」。

ここまでに至る過去の経緯は、設備のご担当者がすでに異動されておりますので、私たちにはわかりませんが、風が全く入らず、循環冷却水が冷えないので、常に冷たい水を補給する方法を選ばざるを得なかったのかも知れません。

逆に、当初からこの「給水」「排水」を頻繁に繰り返す条件で稼働していたとしたら、この「スケール防止剤」と「高額な設備」は、一体なんだったのでしょうか?

「伝導管理装置」が設置され、薬剤装置にて「スケール防止剤」が常に添加されていたはずなのに、事もあろうか、薬剤装置のノズル、それ自体に「スケール障害が発生」していると言う始末。

こうなってしまったから、「常に冷たい水を給水」「排水」を頻繁に繰り返さなければならなくなったのか?

当初からこの設定条件だったとしたら、高額な設備と薬剤は本当に効果があったのか?

「どうしてこんなになるまで、放っておいたのですか?」

との問いに対して、現在の施設担当者の方は、水処理剤業者はほとんど来ないし、ソリューション(解決策)提案もない、とにかく言われたとおりに送られて来る「薬剤」を入れるしかなかった。との事でした。

複数年契約されているので、「薬剤」は決められた時期に、決められた量が宅急便で大量に送られて来るが、実際の冷却システムでは鉱物・生物障害だらけで「完全に冷却機能不全」でした。

●「熱交換率(LTD)」が悪化して「膨大なガスを浪費」。

●タワーに風が入らず、ファンが常にフルタイム・フル稼働する事により「膨大な電気を浪費」。

●冷却水が冷えないので、「給水」「排水」を頻繁に繰り返し
「膨大な水を浪費」。

●全く、効果していない「多種、薬剤費の浪費」。

これは、本当に「最悪の悪循環」です。いつから、この悪循環が始まったのかはわかりませんが、 この規模なら、数年間で「億」と言う金額が何の創造も生み出さず、ただ「浪費」されていた事でしょう。そして忘れてはいけないのが、

●余剰エネルギーを使用した分の、「余剰CO2の排出」。

●「有機リン」その他、「有機化学薬品の飛散・散布」。

●「レジオネラ菌」の「飛散・拡散リスク」。





(タワー内部の清掃も終えて、新水が給水されて行く様子)

本当に価値のある「機器」と「薬剤」に生まれ変わり、
ここから新しい時代へと「再スタート」しました。

そこで私たちは、まずスケール除去効果のある水処理剤、CALFA BASに切り替え、タワーから病原菌が街中に飛散・散布されている可能性を疑い、少しCALFA SATの添加量を上げました。

とにかく、一刻も早く「冷却効率を回復」させなければ、このまま夏に突入し気温が上昇したら、また、「膨大な浪費」がこの施設に課金されてしまいます。

気温・水温上昇により「バクテリア(レジオネラ等)・藻類」の繁殖速度も上がってしまいます。
私たちは化学的、物理的処理(高圧洗浄機)等も含め、とにかく全力で、この冷却塔の治療を施しました。 その結果、冷却塔は元の冷却効率を取り戻し「最悪の悪循環」は、ようやく終息しました。

「治療」は「予防」の「数十倍」の労力を必要とします。

人間の体もそうですが、「治療」は「予防」に比べてそれなりのリスクが上がる事も念頭において下さい。

「火の手が回る前に、煙の段階で消す」

本当に、この言葉に尽きます。 これは、施設の「設備管理者」の最低限の使命と責務です。 そして「予防」は、どんな方法をご選択されるかは、ユーザーの自由な選択ですが、本当に価値のある「予防法」を選択される事を強くお勧めいたします。

それは、「機器」「薬剤」「環境」「健康」「法令」「コスト削減」「人材」「パートナー」「アドバイス」ハードウェア、ソフトウェア、全てにおいての「価値」でなければなりません。


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