通常の循環式温浴施設の場合、浴槽から冷めたお湯は、「ヘアーキャッチャー(集毛器)」→「ろ過器」→「熱交換器」へと流れます。

左図の様に「シェル&チューブ型熱交換器」の場合、ボイラーで温められた高温のお湯が熱源となり、熱交換器内で循環されている「ぬるいお湯」の外側を流れ再加熱され、再び浴槽へ、設定された快適な温度のお湯となり、循環を繰り返します。

しかし、熱交換器の配管内にバクテリア・バイオフィルムが付着すると、熱源から伝わる熱伝動が悪くなり、浴槽から来る 「ぬるいお湯」は効率良く再加熱出来なくなります。

センサーが循環しているお湯の温度が、設定温度まで到達出来ていないと感知すると、熱交換器はその設定温度まで上昇させる為に、膨大な余剰エネルギーをどんどん使って熱源を温め、設定温度を目指します。

特に冬場は循環しているお湯の温度が下がりやすいので、さらに余剰エネルギーは費やされて行くことになります。

左図の様に、ほとんどのケースは有機物 (粘性物) が設備内・配管内に付きはじめ (ぬめり程度)、この有機物を抱きかかえる様に、温泉成分のカルシウム・マグネシウム・鉄・マンガン・硫黄(不溶性)が粘性物に混合され始めます。

ほとんどの温浴施設では「耐熱塩ビ」で配管されていますが、「塩ビ」は樹脂(プラスティック）であるためイオンを持ちません。よって、+（プラスイオン）を持った鉱物のみが配管内に堆積する事はあり得ません。※鋼管には付着・堆積します。

一度、カルシウム等の鉱物をスケール化させてしまうと、スライム（有機物）は鉱物と混合され、殺菌剤の有効成分が効率良く内部にまで浸透出来ません。こうなってしまうと、塩素剤(殺菌剤)も過酸化水素も、この硬化した不要物を除去する事は出来なくなります。

左写真は、配管の状態を可視化出来る透明な「サイト管」です。ご覧のとおり、すでに「ぬめり」が付いてバクテリアが繁殖しています。これをバインダーにして「鉱物」が呼びこまれ、やがて硬化していきます。これを繰り返しながら「層」が出来て行きます。

つまり、温浴設備では、配管・設備内に 「粘性物 (ぬめり) をいかに付着させないか」が最も重要なこととなり、また、省エネ・レジオネラ感染のリスク回避となります。 　当社の推奨する高機能殺菌剤「CALFA SPAC」をろ過器、熱交換器、配管内に1日1回流して、リセットする事をお勧めしているのは、こう言った理由があるからです。
　（推奨殺菌剤 CALFA SPAC)

それでも付着・堆積させてしてしまった設備・配管のリフレッシュにCALFA NSSシステムが大変喜ばれています。

CALFA NSSシステムは、「有機物(バクテリア)の除去」と「スケールの除去」を同時に行えてしまうのが最も優れた利点・特徴だからです。

有機物を徹底的に分解して、泡をキャリアとして水中に放出させます。 除去されたバクテリア・バイオフィルムはCALFA NACの分解効果によって水中に溶け込んでいきます。除去されたスケールは比重が重いので、浴槽底部、ろ過器の2点に堆積されます。

浴槽 (戻り吹出口) 設備・配管からバクテリア溶出

分解された有機物は浴槽の「ヘリ」に集まります

CALFA NSSシステムによって次第に分解されて行く

水面を浮遊するバイオフィルム

浴槽の 「ヘリ」 に集まる除去されたバイオフィルム

排水直後のバイオフィルム

大量の有機物を激しく分解するCALFA NSS

ヘアーキャッチャーに堆積したバイオフィルム

※重曹泉(炭酸水素ナトリウム泉）は、比較的「スケール」「スライム」は生成・付着しにくいが 「全くされない」 と言う訳ではございません。